「けど、今度僕の隣で寂しそうな顔をされると…抱き締めたくなるかもしれないけどねっ」
「はっ!?ふざけんなよっ、アイツに簡単に触れるなっ」
笑顔のまま、そんな事を言ってきた水内に、カイは睨みながらそう言った。
「まったく、君は短気だなぁ~そんなんじゃ大事な野球にまた影響するよ?」
「おまえに関係ないっ」
「ふふっ…そうだね、君は大変だね?大切なものが沢山あって…僕はそうはないから楽だよっ」
「…はっ?」
「それじゃっ」
そう言い捨てて水内は帰って行った。
ーー
そして、秋も終わろうとしていた頃、予期せぬハプニングが起こった。