「…………」
「…………」

学校の帰り
漆原君と何気なく立ち寄った喫茶店
私達は座ってから1度も言葉を交わしてない
気まずい、でもコーヒーのいい香りに
体中包まれてとても癒される

「今日はずっと上の空だね
なにか考え事でもしてるの?」

「あっ、いやっ!なんでもないよ!
このケーキ美味しそうだなあって思って
ちょっと見とれちゃった」


咄嗟に嘘をついてしまった
別にケーキに見とれてなんていない
ただ間宮が言ってた言葉が頭から離れなくて
笑顔を忘れてずっと真顔になってしまった