凪原の胸に抱かれているうちに、落ち着きを取り戻し始めていた。そして、今さらながら、凪原に抱きしめられていることに恥ずかしさを覚え始める。




私が落ち着いたのを見計らって、凪原がそっと私から離れる。

それが少し名残惜しくて、凪原の制服の袖を掴んだままにしていた。





凪原と視線がぶつかり合う。



相変わらず綺麗に澄んだ黒い瞳を見つめると、胸が苦しくなってくる。