「俺、シャワー浴びたら華乃の家に行くわ」

「わたしは会社に行きますからね。それとこれ、プレゼント」


ん?なんだこの封筒。


手渡された大きめの封筒を開けると、出てきたのは婚姻届だった。


「…さすが」


なんつー行動力…。

俺の気が変わる前に、とでも思ってんだろ。俺的には大助かりだよ。


「嬉しくて朝一で区役所に取りに行ったわ!保証人のところは書いておいたから、あなたもちゃんと書いて、残りは挨拶の時に華乃さんと桜庭さんに書いてもらってね」

「わかった」

「区役所に出したら教えてね。…それともわたしが出しましょうか?」


心配しすぎだろ。そんなんで息子騙そうとしてんのかよ。無理ありすぎだっての。


「大丈夫だから。じゃ、あとでな」