これが俺が求めていた自由。

俺が求めていた時間。


この為に三ヶ月やってきた。

だるくて面倒な仕事もありえないと思っていた結婚生活も、この時の為に耐えてきた。


…こんなくだらないものの為に。


こんなものの為に俺は華乃を傷つけた。華乃の人生を傷物にした。


本当の馬鹿は俺じゃねぇか。


前の俺はこれが幸せだと思っていた。自分の馬鹿さ加減に吐き気がする。


何の意味もない、何も残らない、今の俺にはくだらないとしか思えない。


ただ楽しく生きていたい。それは今も変わらない。変わったのは価値観だ。


楽しいと思えるものが変わった。

幸せだと思えるものが変わった。


変わったんじゃない、ようやくわかったんだ。


本当の幸せは、自分にとって大切な人といることだと。