「─え?!」


嘘!そんな!お姉ちゃんが龍成と結婚するなんて…!


「でもね、龍成さんが家に来て、あたしに結婚しなくていいって言ったの」

「─龍成が?」


なんか想像つかないな。わざわざそんなこと、しなさそうな感じがするけど…。


「そう。お父さんのことはまかせろって。結婚もしなくていい、華乃ちゃんとも離婚してやるって」

「そうだったんだ……」

「いい話ばかりするからちょっと不安だったんだけど、お父さんは普通に仕事に行ってるし、あたしに社長から連絡もないから、龍成さんちゃんとしてくれてるんだね」

「…そう…なのかな…」


わたしの知らないところでそんなことがあったなんて…。


でもこの話だと龍成の計画、ばれてはいないのかな?よくわかんないな…って、わたしがそんな気にすることじゃないか。


「それなのにあたし、龍成さんひっぱたいちゃった。ちょっと悪いことしちゃったかな」

「えっ、お姉ちゃんが?!」

「うん…。華乃ちゃんとの結婚が愛のない結婚だったんだと思ったら許せなくて」

「お姉ちゃんってば…」


わたしの為にそんなことしなくていいんだよ。