「俺がやってやろうか」

「いらない。おやすみ」

「…おやすみ」


…大丈夫だよな?


少し気になりつつもシャワーを浴びる。


──もういい加減ほっとけよ。俺より社長に向いてるヤツなんていくらでもいるだろ。

今時世襲なんて時代遅れもいいとこだ。

だから経営自体古く見える。その内他の企業から取り残されるんじゃねぇか?


子会社の方が上手くやってるよ。馬鹿な親父。

堅苦しくて他人の意見を耳にしないからこうなるんだ。

後から馬鹿な息子を社長にしなくて良かったと思うだろ。


……離婚するまであと少し。それまでは誰も余計な邪魔はしないでくれ。