「あたしの中では修復できないか頑張ったつもり！それでダメだったからもういいの！いっぱい泣いてスッキリしたよ！」


どんなに明るく言ったって、無理してるのバレバレだよ…。


「もうどうしようもないってことだよね。彼の両親にも言ったんでしょ？」

「うん。ていうかあたしが言う前から気づいてたからひたすら謝られたよ。うちの両親にも謝りに行くって言われたけど断ったの。お父さんとお母さんには本当の理由知られたくなくて」

「どうして？言わなきゃ納得しないよ」


さっきだって気にしてたし…。


「彼を悪いイメージで残してほしくないの。それにもっと頑張れば良かったのに、なんて言われたら、それこそ後悔しちゃいそうで」

「あ…。そっか……」

「だから華乃ちゃんもこの事誰にも言わないで。二人だけの秘密にしてね」

「うん、わかった」


……お姉ちゃんは強い。

きっと心の中では涙が止まらないはず。それなのに無理をしながらも笑顔で明るい口調で、出来るだけわたしを悲しませないように、気遣わせないように振る舞ってる。