「だけど靴を捨てられたり教科書に落書きされたり、もっと色んなことをされたけど、その度にお姉ちゃんが助けてくれたの。いつも気にかけてくれて、いつも励ましてくれて、直接目にした時は相手に激怒してくれて」


そういうタイプだろうな。あの姉ちゃんは。


「わたしお姉ちゃんがいなかったら生きていけなかった。だからお姉ちゃんが辛い時はわたしが助けたいって、ずっと思ってたの。今までそんなことがなかったから何も出来なかったけど、今がその時なんじゃないかな」


口調から真剣さが伺える。本気で助けたいと思ってるんだろう。

そう思うのもわかる。


でも。


「んなこと言ったって結婚や恋愛は当人同士の問題だから、周りがどうこうしたって無理なものは無理だ」


これはどうしようもない。

周りに出来るのはいいとこ相談にのるくらいだ。


「それはそうだけど…。何かしたい…」

「周りが余計に首を突っ込むとかえってこじれる場合がある。変に動くのはやめとけ」