「思いっきりね!面と向かって嫌いって言われたの初めてだったわよ!」
「俺も初めて言ったかも。女の子に嫌いだなんて、そうそう言う機会ねぇわ」
てことは、それだけわたしのことがイヤだったんだ。生理的に無理ってことなのかな。
「…撤回するかな」
「え?」
夜景を見ながら、龍成はぼそっと口にした。
「今はそんな嫌いじゃない。…男に二言はないって言っといて、これじゃ信用性に欠けるな」
わたしの方を見ず淡々と言う龍成。その雰囲気からそれが本心であるように思えた。
……嬉しい。
嫌いだと思われていた人から嫌いじゃないと言われて、嬉しいと思ってしまう。それがこの人でも、そして好かれたわけじゃなくても。
でもそう思ったことをばれたくないわたしは、話を変えようとする。
「か、かっこつけて、なにがうちの嫁に近づくなよ。笑いそうになったわ」
「あのな。華乃が馬鹿にされたってことは俺が馬鹿にされたってことなんだよ。俺らは運命共同体なんだからな。男に遊ばれる馬鹿な女を嫁にしたって、俺が下げて見られる。そんなの許せるわけねぇだろ」
あ、そっか。なるほどね。
「俺も初めて言ったかも。女の子に嫌いだなんて、そうそう言う機会ねぇわ」
てことは、それだけわたしのことがイヤだったんだ。生理的に無理ってことなのかな。
「…撤回するかな」
「え?」
夜景を見ながら、龍成はぼそっと口にした。
「今はそんな嫌いじゃない。…男に二言はないって言っといて、これじゃ信用性に欠けるな」
わたしの方を見ず淡々と言う龍成。その雰囲気からそれが本心であるように思えた。
……嬉しい。
嫌いだと思われていた人から嫌いじゃないと言われて、嬉しいと思ってしまう。それがこの人でも、そして好かれたわけじゃなくても。
でもそう思ったことをばれたくないわたしは、話を変えようとする。
「か、かっこつけて、なにがうちの嫁に近づくなよ。笑いそうになったわ」
「あのな。華乃が馬鹿にされたってことは俺が馬鹿にされたってことなんだよ。俺らは運命共同体なんだからな。男に遊ばれる馬鹿な女を嫁にしたって、俺が下げて見られる。そんなの許せるわけねぇだろ」
あ、そっか。なるほどね。