「はあ?!」
教室で1人大声を上げる俺に日直の片割れはまたかと小さく呟く
自分で言うのも何だが冷静な俺が大声を上げる理由なんて決まりきっている。
『オッス!オラサクラダ!バカが引く夏風邪をヒイチマッタゾ!てことで今日は行けねー(笑)何かワクワクすっぞ!』
幼馴染みがこんなふざけたメールを寄越すからに決まっている。
日直だからと迎えに行かない日に限って一緒に帰れない、もう狙っているのかと言いたくなるほど繰り返している。
既に一種の行事となりつつある
「また蒼ちゃん休みかよー!おい真!てめえ幼馴染みだろ?お前が移すなよ!」
「うるせーな!幼馴染みだから一緒に居ただけだろーが!」
蒼はどれだけ人気があるのか、休む度に確認させられる
男気溢れる性格とあの優れた容姿で女子からも男子からもめっぽう人気だ
勿論
「桜田先輩好きです!」
俺も人気だけど(笑)
「何が(笑)だよ。なに、お前。恥ずかしくねーの?」
モテないもうひとりの幼馴染みの戯れ言なんぞに耳を貸すか、声に出ていたのは驚きだが「モテないお前に恥ずかしいなんか言われたくねーと思うけどな」
「お前今のわざとだろ、絶対ーわざとだろ!!そういうトコが櫻田くんに嫌われんだよ。」
「え、なに。俺蒼に嫌われてんの?」
「え、なに…今更?」
「え、」