「兄ちゃんは、翔和さんなんだよね?
ねぇ、僕は?僕は君の何なのさ?」


いきなりですが、、
瑛心くんはイケメンです。
所謂、塩顔イケメンというものです。
見つめられるだけで、ドキドキするのに
少し悪そうなあくどい笑顔は更にドキドキを倍増させる。


「…彼氏です…」


"彼氏"というフレーズがまだむず痒い。


「じゃあ、名前で呼びなよ。
呼べないわけないよねぇ?家に来た時、呼んだよね?ほら、呼んでよ…
僕の名前」


どうして、瑛心くんはイキイキしているのでしょう。


「え、えい、と…くん」


「何?聞こえないんだけど?紗彩」

瑛心くんは、楽しそうに少しうちとの距離を詰めた。


そして、うちの耳元で囁いた。


「早く、紗彩」