すると勇介は口パクで
私に言葉を伝えたんだ。


勇介は得意気な
笑顔を残して
先に歩いて行ってしまう。



そして立ち尽くしてる私に
振り返って笑いかける。



『愛奈?帰るよ~』



私は勇介に追いついて
並んで歩く。

勇介は手を差し伸べて
手をギュッと握るんだ。



暗くてよく見えなかったけど
ちゃんと見抜けたよ。



『だいすき』って。