私はゆっくりと目を開ける。目の前には何故かお母さんとお父さんが泣きながら私を見ている。
「未春っ!目が覚めたのね!先生を呼んでくるわねっ。」
「よかった…未春、父さんだ、分かるか?」
私はゆっくりと頷く。
え…どうなってるの?
なんでお母さん達がいるの?
それに先生って、どういうこと…?
周りを見渡すと白い天井に蛍光灯、白いカーテンに布団。ほとんどが清潔な白色だった。
ここはきっと病院。もしかして春優君を助けた後に病院に運ばれたのかな?私、助かったって事?
複数の足音が聞こえる。
目の前に白衣を着た医者と看護師が現れた。
私は体を起こそうとする。
「ああ、卯月未春さん、起き上がらないで。」
先生に言われて再びベッドに横になる。
聴診器を当てられる。