え…ここどこ!?いきなり場面が変わるなんて、今まで一回もなかったのに。
周りも真っ暗だし、知らない場所。
それにこの家、誰の家なの?
表札を見ると『弥生』と書かれていた。
弥生って……まさか春優君の家!?
ってゆうか、私、こんな家の真ん前にいたら不審者じゃん。
すると家の中から怒鳴り声が聞こえた。
間もないうちに、ガラガラと玄関ドアが開く音がした。
やばいと思った私は咄嗟に近くの木の陰に隠れた。
陰から覗いていると、玄関から出て来たのは春優君だった。ふと見えた春優君の横顔は怒りと悲しさが入り交じった複雑な表情だった。