「ばか桃華!兄ちゃんの恋人に決まってんだろ!」


「えぇっ!?」


椿君の言葉にびっくりする私。


「こら椿っ!いいからあっち行って遊んでろ。」


「わー!兄ちゃんが怒ったー!」


そう言うと二人はブランコの所で遊び始めた。弥生君は二人を見たまま私に言った。


「で、何か用?」


「あっ…えっと、パーカーを返そうと思って。弥生君、学校に来なかったから。」


「名前教えただろ?」


「あ…ごめん、しゅ、春優君…。」


「いや…。」


長い沈黙が流れる。私は何か話さなきゃと思って兄弟の事を聞いてみた。


「あの子達は春優君の兄弟?」


「…ああ、椿と桃華は双子なんだ。まぁ、血は繋がってないけどな。」


「……それってどういう事?」


春優君を見ると悲しそうだった。