私は雑誌を元の位置に戻すと、コンビニの自動ドアをでる。すると、少し年上の男の人達に声をかけられた。
「ねぇ、君、高校生でしょ〜?こんな時間まで遊んでちゃだめじゃ〜ん!」
「俺ら車だし、家まで送ってってあげるよ〜♪」
「いえ、近いんで自分で帰れますから。」
私は男達の誘いを断わって立ち去ろうとすると、男の一人に手首を掴まれた。
「いいじゃん♪そんな事言わないでさ〜俺達と一緒に行こうよ〜!」
「いやっ…離してっ!!」
私は力を振り絞って掴まれた手を振り払った。
「んだよ、せっかく送ってやるって言ってんのに…調子に乗ってんじゃねぇよ!」
男に殴られそうになり目を瞑った。
けれど、待てども痛みは降りかからなかった。
目を開けると男の後ろで誰かが振り下ろされるはずの拳を止めてくれたみたいだった。
「嫌がってんだろ、そいつ。」