いつものように目覚ましで目を覚ますと、目の前には自分の部屋の天井が見える。ぼーっとしていた意識が徐々に現実に引き戻されていく。
「夢……。」
私はむくっと起き上がると夢を思い返していた。よく夢は覚めると忘れている事が多いっていうけど、私はほとんど最初から最後まで覚えてる。
そういえば夢の中で初めて弥生君と喋れた。
なんで喋れるようになったんだろう?
現実で弥生君と言葉を交わしたからって事なのかな?うーん、分かんない。とりあえず顔洗いに行こう。
私は部屋着のまま、階段を降りて洗面所へ向かう。冷たい水で顔を濡らすと自然と目も覚める。タオルで水分を拭くとリビングに向かう。
「あら、おはよう。今日休みなのに早いのね。」
あ、そうだ、今日祝日なんだ。
休みの日はいつもより遅く起きるけど、今日はだいぶ早い。なんなら普通の平日よりも少し早め。