「いいだろ、別に。それにこいつは桃華を助けてくれた奴だ。」
「そうなのか…。その節は本当にありがとう。だが、これから家族で話し合いなんだ。だから、部外者の君は帰ってくれ。」
「そっちだって部外者いんだろーが。」
「この人は母親になる人だ。立派な関係者だろう!」
「俺はその気はねぇよ!」
売り言葉に買い言葉で会話がヒートアップする。二人の大きい声に、その場にいた双子が泣きながら駆け付けた恵子さんに抱き着く。
恵子さんは抱き締めると頭を撫でてあやしている。二人共、恵子さんに懐いてるんだなぁと私は思った。
このままじゃ夢の様に最悪の方向に行ってしまう。私は今にも爆発してしまいそうな春優君を止める。
「春優君、冷静になって!ちゃんと話すんでしょ?」
私の言葉に我にかえった春優君は、一息ついてから言った。