私は池で出逢った二人の事、現実だと思っていた事が実は夢だった事を話した。それを聞いた春優君は驚いていたけど、納得した様子だった。
「そうだったのか…。」
私はあの夢を思い出した。それは、春優君が事故に遭ってしまう夢。現実ではまだ起こっていない夢で、なんとかして変えなければいけない夢。
そうだ、信じてくれるか分かんないけど、春優君に話してみよう。
「春優君、私、話さなきゃいけない事があるの。」
最初は怪訝そうな顔をしていた春優君も、真剣な私の顔を見て、話を聞いてくれた。
「俺が事故に遭って死ぬっつーの?」
「……うん。」
「そっか…俺、死ぬんだ…。」
春優君の横顔はどこか諦めたような、悲しそうな顔をしていた。それを見て、私の頬にはいつの間にか涙が流れていた。
「なっ…お前がなんで泣いてんだよ!」
「だってっ…私…春優君を助けたくてっ…それでっ…。」
「…だからって泣くなよ。」