「ここから見る空、綺麗だよな。俺、割と好き。」
目の前の夕焼け空を見る。風が吹くと桜の花弁がヒラヒラと舞う。
「うん、私もこの景色大好き…。」
「…俺さ、この景色の夢、何回も見たんだ。その夢には、お前もいた…。」
「え……。」
まさか、その夢って……。
「つっても、ただ空を見てるだけの夢なんだけどな。お前は笑顔で隣に座ってた。って、こんな事信じられないよな。」
「やっぱり……。」
「は、やっぱりってなんだよ?」
「私も同じ夢見てたの。見ただけじゃなくて…夢が現実になるの。」
「それって正夢ってやつ?」
「そうだと思う。それにもう一つ奇妙な事が起きたの━━━━……。」