「そっか、よかった!戻って来たらベッドに倒れてるからびっくりしたわよ。居なくてごめんねー。」


先生と話をしていると、春優君は立ち上がって保健室を出ようとする。それを止める先生。


「弥生君、彼女送ってあげてくれる?」


春優君は振り返って眉間にシワを寄せて言う。


「はぁ?なんで俺が送んなきゃなんねぇんだよ!?」


「なんで、じゃないわよ。いつもベッド貸してあげたりしてるでしょー。」


「ちっ…めんどくせぇ…おい、早くしろ。」


「えっ…で、でもっ…!」


「卯月さん、遠慮しなくていいのよ?弥生君にちゃんと送ってもらいなさいね。」


「あっ、はいっ!」


私は春優君の元に駆け寄り保健室を出る。
学校の校門を出てからも、相変わらず春優君は私の前を歩いていく。