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蒸し暑い日々が続く7月下旬。
俺は綾の家にお邪魔していた。
「ここもここも行きたいのよねぇ…。」
綾はガイドブックを見ながら
うーんと唸っていた。
「3泊だしあんまり多くは行けないからね。」
綾は俺の話なんて耳に入らないくらい
集中して悩んでるみたいだった。
しばらくすると綾は
「…疲れた。」なんて言って
ベッドに寝転んだ。
「飲み物新しく持ってくるよ。」
「うーん。よろしくー。」
綾の家のくせに何で俺が
いろいろやってるんだよ…
とか1人でブツブツ言いながら
1階のリビングに行った。