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「着いたぁーー!」


「案外、早かったな。」


「そうだね。あー雲綺麗だったなぁ。」






俺は飛行機での思い出に浸っている
綾の手を引き、

駅へ歩いた。







「なんか疲れたね。」


「あっち着いたらゆっくり出来るから。」






綾は新幹線に乗ってからも
窓から見える外の景色を
ずっと眺めていた。







しばらくすると



「なんか…酔ったかも……。」

「えっ。」

「うぅー。」




だから言ったのに。

さすがに酔っちゃうから
カーテン閉めろって…。



ほんとしょうがない奴。




「あとちょっとだから我慢しろよ。」





綾はうぅーと唸りながら
顔を歪ませた。



「寝てていいから。肩貸す。」





…俺はとことん綾に甘いらしい。