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翌日、棗くんは痛みに耐えきれず、私も付き添って一緒に学校を休んだ。
いつもの痛み止めでは効かず、オプソ内服液という、即効性の高いレスキューと呼ばれる薬を使うほど。
「すぅ……すう……」
痛みに呻いていた棗くんは、薬でようやく落ち着いたのか、眠りについてしまった。
「棗、寝たのね」
「はい……」
隣にいるのは、棗くんのお母さん。
棗くんに何かあった時は、念のため家族に連絡するようにしていたのだ。
「美羽さん、棗の面倒を見てくれてありがとうな」
「あ、いえ……。私が望んだことなので……」
私に声をかけてくれたのは、須々木 夏(すすき なつ)さんで、棗くんのお父さんだ。
サラサラな黒髪に整った顔、スラッとした手足の男性。
スーツを着こなしているところを見ると、棗くんがイケメンなのは、両親譲りなのだと思った。