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昼休み、私は棗くんと裏庭のベンチに座る。
最近はここで、棗くんとお昼ご飯を食べるのが日課になっていた。
「女の子たち撒けたんだ?」
「ちょっとしたコツを習得したんだ」
「ふふっ、何それっ」
一緒におにぎりをかじりながらたわいも無い話をする。
棗くんは、私の作ったものは全部食べてくれた。
「棗くん、おいしい?」
「美羽のご飯は、世界一おいしいよ」
「良かった、嬉しいな」
……だけど、ご飯をよそう量はどんどん少なくなってる。
少し頬もこけているのが、気がかりだった。
嫌でも目に入る、棗くんの病魔。
それから必死に目をそらして、私は笑顔を浮かべた。