あの頃は、世界の全てが私を拒絶しているように思えた。


家では、いつだって両親の言い争う声が嵐のように響き渡っていたし、それを嫌ってお姉ちゃんはほとんど帰ってこない。


みんな自分のことばっかりで、だれも私のことなんて気にも留めてくれない。


私なんて、いなくてもいい存在なんだ。


家に帰ると、二階の自分の部屋に駆け上がって、布団にもぐりこんで音楽を聴く毎日が続いた。