「まあ、それはおいおい考えていけばいいか。――それより、これからよろしくな」


「え?」


よろしく?


「だって俺、幽霊なんだろ? 帰るところもないし、それにどうも俺のことが見えるの、お前だけみたいなんだよな」


「それってつまり……」


「ん、ここでいっしょに暮らすってこと」


昴はにっこりと笑って、今日の天気は晴れです、って言うみたいに軽くそう口にする。


「え……」


その衝撃の発言に、私は一拍置いて、






「ええええええええええええぇ……!!」






そんな絶叫を上げることとなった。




こうして。


昴の幽霊と過ごす、私の最後の夏が始まったのだった。