「――こうして俺は、死んだんだ」


昴が、淡々とした口調でそう言った。


「どうして一年後の今になって幽霊になったのかは分からない。や、そうでもないな。今なら分かる気がする。――見ろよ」


「?」


昴につられて視線を上に向ける。


「あ……」




それは息を呑むような光景だった。




木々が開けて、まるで映画のスクリーンみたいになった場所。


そこには嘘みたいに鮮やかに光り輝く星空があった。


まるでバケツをぶちまけたみたいな無数の星々の姿があった。


星の光は雨のように地上へと降り注ぎ、空と地上との境界線をなくす。


星の色と地面の色とが溶け合って、全てが一体になっている。


どこまでもが空で、どこまでが地上なのか。


辺り一面が、そこらへんに生えている何でもない草や木々が、ぼうっと銀色に輝いているように見えた。


まるで――銀河の中にいるような光景。