こうして、梨沙とあたしは友だちになった。
友だちになって分かったのは、梨沙はいいやつだってことだった。
真っ直ぐで、素直で、人を疑ったりすることがない。
周りの空気を読むことばっかり気にしていて、いつだって周りの人のことなんてこれっぽっちも信じていなかったあたしとは大違いだ。
でもあたしたちは仲良くなれた。
たぶんあたしは梨沙の自分にはないところが好きだったし、梨沙も同じだったんだと思う。
梨沙といる時間が増えた。
「梨沙、今日家に遊びに行っていい?」
「うん、いいよ。お母さんがホットケーキ焼くっていってたから、いっしょに食べよ?」
「お、やったー!」
「その髪型、かわいいね、紗英ちゃん」
「これ? ん、雑誌で見付けて、やってみたんだ。梨沙にもやったげようか?」
「ほんと? ありがとう!」
「いいっていいって」
「いっしょに帰らない、紗英ちゃん」
「お、かえろかえろ。あ、どうせならちょっと公園に寄ってかない?」
「あ、いくいく」
そんな毎日。
でも梨沙とあたしが本当の友だちになれたのは……あの事件がきっかけだったと思う。
友だちになって分かったのは、梨沙はいいやつだってことだった。
真っ直ぐで、素直で、人を疑ったりすることがない。
周りの空気を読むことばっかり気にしていて、いつだって周りの人のことなんてこれっぽっちも信じていなかったあたしとは大違いだ。
でもあたしたちは仲良くなれた。
たぶんあたしは梨沙の自分にはないところが好きだったし、梨沙も同じだったんだと思う。
梨沙といる時間が増えた。
「梨沙、今日家に遊びに行っていい?」
「うん、いいよ。お母さんがホットケーキ焼くっていってたから、いっしょに食べよ?」
「お、やったー!」
「その髪型、かわいいね、紗英ちゃん」
「これ? ん、雑誌で見付けて、やってみたんだ。梨沙にもやったげようか?」
「ほんと? ありがとう!」
「いいっていいって」
「いっしょに帰らない、紗英ちゃん」
「お、かえろかえろ。あ、どうせならちょっと公園に寄ってかない?」
「あ、いくいく」
そんな毎日。
でも梨沙とあたしが本当の友だちになれたのは……あの事件がきっかけだったと思う。