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――そうして、僕は昴の幽霊を探すために、この大晴山にいる。


幽霊になって、戻ってきたという昴。


だれもいない宙に、呼びかける。


昴、そこにいるのか。


だったら僕のことを、どう思ってる……?


まだ親友だと思ってくれているか。


それとも彼女のことを好きになってしまった裏切り者だって、そう思っているのだろうか。


分からない。


僕には昴の姿も見えないし、声も聞こえない。


ただたまに――本当にほんの何かのタイミングが重なった瞬間に、その気配のようなものを感じることができるだけだ。


昴はどう思っているんだろう。


僕に対して、どんな感情を抱いているんだろう。


何一つ、分からなかった。