「私、他に好きな人いるのよ」




予鈴が鳴ったせいか



グラウンドでサッカーをしていた男子も


シャボン玉をしていた女子生徒も



どんどん校舎に入っていきグラウンドはカランとしてしまった。




まだ屋上で話している私たちは



5限目のサボり決定。




「知ってる…俺は俺だ。無理に付き合えとは言わない。けど、後悔はしたくねぇんだ」




「玲…」




その目は本気だった。


こんなにも私を想ってくれている。



だけど私は、想えない。



それは5年前の約束があるからだ。