そうこうしてる間に

目の前には、ウルウルと目に涙を溜めた

あの子が来ていた




(グハッ!!!その上目遣いやめろ!!
お前は確信犯なのか!!!)



んなわけもなく

多分、150cmないだろう小柄に

無性に踊らされる心臓が憎い



「相川優愛…さんね。番号確認させてね。」



震える手で番号を渡すその姿が

たまらなく愛おしい



「へっ、あっ、え、はいっ」


控えめに言う彼女の顔が

初めて俺に向いた時






柔らかな声

くどくない優しい香り

ふわふわとしたほっぺた

真っ白な肌

ぷっくり桜色の唇

ぱっちり2重の大きな瞳


全てに惹かれた




「大丈夫、落ち着いて深呼吸して
必ず合格出来るよ、君…、優愛さんなら。」



震える彼女にそうとしか

言葉を掛けられなかった

それでも、嬉しそうに顔を綻ばせ



「あ、りがとうっ、ございますっ...。」



そう言う彼女はとても美しかった



俺も実は震えてんだよな手…。


こんな年下に心を奪われる

そんな気持ちはもう無い


俺はこの子を守ると誰よりも愛すると

だれにでも誓えるだろう。




桂都side end