二人にお礼を言って生徒会室を出たあと眼鏡と髪を戻した。

メイクは元々していなかったためそれを落とす道具なんて持っていなかった

眼鏡をはずさなければこんな顔さらさなくて済むと思っていた
(桜の顔可愛いこと自覚して!w)



自分のクラスの前まで来た時自分の制服に気づいた。

「あっ、さっき里奈に制服変えられてから戻してなかった...!」

慌てて戻そうと制服に手をかけた瞬間

ガラッ

音を立てて教室のドアが開いた

「っフ。あっれえ?さっきずぶぬれになって逃げちゃったお姫様じゃないですかぁ」

その嫌味な声をあげたのは私に水をかけた張本人、都筑 美沙(ツヅキミサ)だった

「なにその制服、ちょっとでも可愛くなろうとか思っちゃったわけ?無理でしょ、顔とか元が悪いんだからさぁ」

そういって汚い笑顔を見せた

私はそんな人に、里奈がしてくれた制服を侮辱されたくなかった。

でも睨む勇気も言い返す勇気も持ち合わせてなくて、黙って俯いてしまった


黙った私を見て都筑美沙とクラスメイトは面白がり私を教室に引きずり込んだ。

「い、いや、やめて!な、なにするんですか!」

泣きながら叫んでもその声は乾いた教室に響くだけ....

殴られ、蹴られ、泣き叫んだ

都筑美沙は仕上げに入ろうとしているのかカッターを取り出してきた

「そのあんたに似合わない、可愛い制服とカーディガン切り刻んであげるわ。」

そう言って笑った

その声に反応して
「「さんせぇーい!」」

と、クラスメイトが喜んだ


都筑美沙が私の目の前にしゃがみカッターの刃を見せつけるように出しているところを見て、怖くなった

「いっいやぁぁぁあ!誰か、助けて!」

無意識のうちにそう叫んでいた

誰も助けてくれる人なんていないのに、そう思った途端涙が溢れでて止まらなかった

その様子を見て都筑美沙の手が私に伸びた