「おまえ、いま何年目?」


「7年目です」


「ふーん、じゃあ29か」


どうせ、年齢不相応な見た目だって思ってるんでしょ。


今日だって、わかってたらもう少しきちんとした服装で来ますよ。


「俺は33」


「そうなんですか」


年齢を聞いて欲しそうな顔してたけど、スルーしてやった。


「おまえ、アシスタントの男となんかあっただろ」


「いきなり何ですか?」


「さっきさ、店で俺と話してた時、俺のことニラんでたぞ」


足立くん、近くにいたんだ。


「なんでもありません」


「おまえもかわいそうだな、せっかく好きになってくれても気づかないんじゃなー」


確かに、告白されるまでは、まったく気づきませんでしたけど。


「私のプライベートは、本田さんには関係ないですよね」


「関係ないけど、俺とかけ離れた恋愛してきてそうだなーと思って、ちょっと興味があんだよな」