和奈は静かに自分の席に腰を下ろした。
黒板をじーぃっと見つめていた。
(志唯はいつ来るかな?)
和奈は机に突っ伏した。

「和奈ちゃん!!」
(ん?)
振り返るとニコニコした志唯が立っていた。
「志唯〜!!おはよ!!」
「うん!!おはよう!!」
(可愛い.......)
志唯は自分の席にカバンを下ろし和奈のところへ急いで来た。
「ねぇねぇ!!怜也と晟人探しに行こ!!!」
ガタッと音を立てて和奈が立ち上がる。
「探す!?」
「うん!!ついでに蓮くん見よ!!」
ぴょんぴょん跳ね、和奈に抱きつく。
「はぁ.....。もぉ、しょうがないな〜!!カバン直したら行こっか!!」
和奈は、小さく微笑んだ。
「は〜い!」
志唯はご機嫌だった。
(機嫌がいい。何かあったんかな?いつもこんなんだっけ?)
和奈は、ゆっくりカバンを片付けた。