おこった王さまは、ふたりのなかを、さこうとします。
山の国の王さまにも、このことをつたえました。

「もう2度と、あんな男とはあうな」
「もう2度と、あんな女とはあうな」

ベガもアルタイルも、王さまにしたがうしかありません。

王さまのいかりはおさまらず、あの小さな川の水をふやしてしまい、はしもこわして、かんぜんに川をわたれないように、してしまったのでした。

あわれなふたりは、まいにち、ないてばかり。

なみだにくれるふたりをかわいそうに、それぞれの国のひとびとは、おもいました。
そんなひとびとのねがいと、ふたりのおもいが、やがてきせきをおこすのです。