〜 トコ トコ 〜




駅まで10分ちょっと歩かなきゃいけない。




「おい。」




後ろを振り返るとそこには




蒼翔くん?!




「うわっ!!!!」




「なにびっくりしてんだよ。」




「あ、すみません。ぼーっとしてて。なんでここにいるんですか?」




「俺も丁度帰ろうと思ってたところだったから、つまんなかったし。」




「あ、蒼翔くんもそ、そういうの苦手なんですか?」




「緊張してんの?(笑)まともに話せてねえよ。ていうか、呼び捨てでいい。」




「は、はい。」




「お前家どこ?送ってく。」




「い、いあ、申し訳ないです!」




「もう暗いのに放っとけるかよ。」




「な、ならお言葉にあまえて。」




それから駅まで沈黙の時間が続いた。




「あ、あの。」




「なんだよ。」




わたしは何か話さなきゃいけないと思って沈黙をやぶった。