「お、お互い色々大変だね。」
「そうだな。」
「話なら、私がいつでも聞く。」
私、何言っちゃってるんだろう。
男の人と話したりすることなんて今まであまりなかった私が。
「それでもやっぱり栞音のことは忘れられねえんだ。情けないだろ？」
ズキン…
なんだろう、胸が痛い。
「い、いいと思う。1人の人を大切に想えるって。蒼翔は素敵な人なんだよ。」
私は誤魔化すように蒼翔にそう言った。
「なんだそれ。(笑)
おもしれえな、おまえ。」
「なによ！！私は思ったこと言っただけ…」
「わかってる。ありがとう。」
そう言ってくすっと蒼翔は笑った。
その笑顔……反則だ。
「帰ろ。送る。」
そうして私たちはアイス屋さんを出た。
