「あっっっ!留優果ちゃん!!!」
愁汰くんは急に何か思い出したように私に話しかけてきた。
「この前さ、留優果ちゃんが帰った後急に蒼翔飛び出してったんだよ。会わなかった?」
「あー。家まで送ってくれました。」
「えっ?!びっくり…。栞音(リオ)と別れてから女と話すこともしなかったのに。」
「そ、そうなんですか。話したりとかはそんなになかったですけど。」
「へー。すごい、留優果ちゃん。なんの魔法かけたの。」
「はい?!なにもしてません。」
「ふーん。これは匂うな、はっは。」
「は、はは…」
愁汰くんはなに言ってるんだろ。
彼女がいたんだ。
なんで別れてしまったんだろ。
なんか、胸。痛い。
「馬鹿か!変なこと言うな!」
奏多が愁汰に言った。
「え?奏多と留優果ちゃん付き合ったりしてんの??」
「い、や、付き合ってねえけどさ。」
「ふーん。」
「なんだよ!じゃあ、またな!留優果、帰るぞ。」
「う、うん。」
「「またな。」」
愁汰くんと蓮くんは息をぴったり揃えて、言った。
「はい、また!」
そうして私たちは2人と別れた。