昼休み、私は奏多のクラスに顔を出した。




「あの、さ、奏多。」




「ん?どした?」




「今日部活?」




「おう。でもミーティングだけだから、30分くらいで終わる。一緒帰るか?」




「うん。図書室行きたいから、図書室で待っててもいい?」




「おう。迎え行くからゆっくりしてな?」




「わかった。」




それだけ会話をして別れた。




それから放課後までの間は、なんて奏多に話そうか迷ってまともに授業も受けられなかった。




放課後、図書室に行って借りたい本を探した。




「るーうかー。」




「あ、いろは!!」




「教室から留優果が図書室入ってくの見えたから、寄ってみた!」




「そうだったんだ。」




「奏多と帰るの?」




「そう。ちゃんと話さなきゃいけないと思って。」




「そうだね?ちゃんと素直に自分の思ってること言ったらいいよ。奏多は留優果がどう思ってるであれ、ずっと幼なじみでいてくれると思うよ?しつこい奴だけど、いい奴だってことはいろはも知ってる。」




「うん、ありがとう。」




そして少し話したいろはは帰って行った。