待っていたんだ。


一緒に幸せを共有しあえる時間を、友だちを。


「た、食べる?」


恐る恐る尋ねると、瞬間で答えが返ってくる。


「いいの!?」


「えっ…あ、うん」


自分で提案したくせに、想定外の迫力についびびってしまう。


はい、と差し出せば、逢坂くんは手づかみで卵焼きを口に入れる。


「うん、うまい…! さんきゅーな」


爽やかなその笑みに、つられて私も嬉しくなって笑う。


こんな小さな日常が、かけがえのない大切なものであることを、改めて感じた。