「……み。おい、鳴海」
翌日。
眩しい日差しとともに、誰かが私を呼ぶ声で目が覚める。
あれ、私誰かとお泊まりしていたっけ。
寝ぼけた頭で、なんとか思考を整える。
「おいって!」
そのとき、パチンとほおを叩かれた。
「…いたっ」
反射でつい声を出してしまったけれど、実際
のところ痛みはほとんど来ない。
不思議に思い、重たいまぶたを開くと、いたのは三枝くんだった。
そうだった、おとといから一緒に住んでいるんだっけ。
……って、そうじゃなくて!
「なんで私の顔の上に!?」
柄にもなく、つい大声を出してしまう。
だけど、それもそのはず。
ほおの上に彼は座っていたのだから。