「……それがな、全く思い出せないのだ」


「えっ!?」


衝撃すぎる回答に私は何も言えなくなってしまった。


「どういうことですか?」


「神社に行ったことまでは記憶にあるのだが、そこから気づいたら小さくなっていたのだよ。ちなみに、元の姿に戻った瞬間の記憶もない」


「そんな…!」


記憶がないということは、もしかして日常との区別をはっきりさせるため?


これじゃあ三枝くんを元の姿に戻すために、何も力になれないかもしれない。


ただ時が過ぎるのを待っているだけなんて、そんなの嫌だよ。