そうだった、昨日は三枝くんと喧嘩しちゃったんだ。
喧嘩というか、最後のほうは私の感情をぶつけてしまっただけだけれど。
本当に申し訳ないことをしたな…。
謝らなくてはいけないと頭では分かっていても、心が私は悪くないと叫んでいる。
でも、三枝くんが私たちを頼ってくれないのは本当のことだから。
…私は間違ってない。
目的と手段が逆転してしまったかもしれないけれど、このことをきっかけにもっと皆のことを信じてもらえるようになってほしい。
そんな思いでドールハウスを見つめながら、私は三枝くんに声をかけることもなく、鞄を持って部屋を飛び出したのだった。
家を出て、1人で歩く。
今日はなんだか、ポケットの中が寂しい。
怒ってるかな。
自分勝手だったし、わがままだったよね。