もしかして、それが原因で別れてしまったのかな…。


そうだとしたらどうしよう。


私たちがしたことは、余計なことだったのだろうか。


考えるたびに苦しくなる胸。


だけど、次に逢坂くんの口から発せられた言葉は、より深い真実を物語っていた。


「だから俺は、次の日の朝、香澄が話したいことがあるって言うから、行ってみたんだ。そしたら、別れを切り出した紘も紘で、すごく苦しそうにしてたって。きっと、本当は妹である自分が彼女だから、無意識に私を好きになれないことに罪悪感を感じているのかもしれないって。香澄は、涙を流しながら精いっぱいの思いで伝えてくれた」


苦しそう、罪悪感…。


三枝くんの本当の思いに気付いてしまった鈴村さんも、もしかしたら同じ気持ちになっていたのかな。