私の手の中にあるものは黄色で、彼のは青。
色違いではあるけれど、確かに同じように見える。
「あっ、思い出した…!」
2人のストラップを交互に眺めながら、逢坂くんは表情を明るくする。
「それ、多分紘のやつだ!」
「三枝くんの…?」
逢坂くんは頷き、話すと長くなるからと、近くのベンチへと案内した。
「大きさといい、見た目といい…間違いないはずだ」
観察するたびに確信を得ていく彼は、自分のと照らし合わせながら私にもわかるように説明してくれた。
「このストラップは、俺と紘、それから香澄の3人だけのオーダーメイドなんだ。去年の紘の誕生日、香澄の知り合いのお店で作ったんだよ」
「そうなんだ」
やっぱり、3人はもともと仲が良かったのかもしれない。
そう思うと同時に、なぜか胸がもやもやしていく私がいた。