数分後。
ぶらぶらと境内を歩き見ていた私たちは、あるものを発見した。
「なんだこれ?」
賽銭箱の前に落ちていた小さなもの。
「ちょっと見てみるか」
逢坂くんの掛け声と共に近寄ってみれば、それは──・・・
「ストラップ?」
しゃがみこんで拾うと、米粒よりも小さいほどの星型のストラップがあった。
少しでも力を入れようものなら、すぐに壊れてしまいそうなくらい。
「あっ、これ…」
すると逢坂くんが何かを思い出したように、声を出す。
「知ってるの?」
「いや…なんか俺が持っているのと似てるなって」
そう言ってバッグから取り出した財布には、同じ柄のストラップがちゃらんと音を鳴らして現れた。