「ちょっ、なんだよ香澄! 笑うなって!」
「あははっ…いや、だって…」
ふふ、と未だに笑い転げている。
何がそんなに面白いんだよ。
「だって…見え見えなんだもん、鳴海さんのこと好きだって!」
「……っ!?」
や、やっぱり?
いや、そんなことないそんなことない!
「ほら、顔に出てないだろ!?」
パン、とほおを叩いて真顔になる。
するとまた、香澄は吹き出す。
「その顔やめてよ、面白すぎ!」
あはは、と笑いながらケータイを取り出した香澄。
俺の方へ向けると、カメラレンズがキラリと赤く光った。
「おい、写真はだめだって」
「なんでよ、いいじゃん! 可愛いよ?」
いや、可愛いって言われても嬉しくねえから。
俺男だし、3センチだけど。