「ごめん、でもありがとう。好きって言ってくれて、嬉しかった」


「…うん、私も伝えられて良かった。聞いてくれて、ありがとね」


最後の最後まで、感謝を大切にする香澄。


そんな彼女は、やっぱり素敵だと思った。





「さーて、これから何しよっか。2人が迎えに来るまで、結構時間余っちゃったね」


リビングのテーブルの上で、俺と香澄は適当に時間を潰していた。


そっか、2人が迎えに来るのはあと2時間後か。


壁にかかる時計を眺めながら、ぼんやりと考える。


今頃、あいつらは何してるのかな。


楽しくやってんだろうな。


2人の笑顔を思い浮かべるだけで、なぜか切なくなる。


なんでだろう……鳴海が好きだと気付いたから?